環境照明下におけるプロジェクションマッピングの投影テクスチャが色の見えに与える影響

Frontiers in Virtual Reality
Abstract
物体に映像を投影し、その質感を切り替えることが可能な技術であるプロジェクションマッピングは、環境照明下では投影テクスチャのコントラストが低下するため、暗室環境での利用に限られていました。近年では、室内照明がプロジェクタに置き換わり、投影対象だけを照射しない照明技術によって、明室環境でも高コントラストな投影が可能になりました。暗室環境に対して明室環境では投影対象の見えが開口色モードから表面色モードに遷移することがこれまでに報告されていますが、投影テクスチャが見えに与える影響は明らかになっていません。本研究では、環境照明下でのプロジェクションマッピングにおいて、投影テクスチャの色の見えのモードが遷移する輝度閾値を調査する心理物理実験を行いました。その結果、投影テクスチャはパターンによって輝度閾値に違いがあることが明らかになりました。プロジェクションマッピングにおける独自の色の見えのモードの存在が示唆されました。


Citation
Masaki Takeuchi, Kowa Koida, and Dasiuke Iwai, “Luminosity thresholds in projection mapping under environmental lighting,” Frontiers in Virtual Reality, 6:1649901, 2025.